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戦車模型 AFV fun
それは男の憧れる力の象徴。無敵の装甲は、びくともしない不動心へのあこがれ。鋼鉄のキャタピラは信念を曲げず困難を乗り越え突き進む哲学の具現。        
つまらないものを面白くする
12.8センチ砲の最終局面にて
「なんか面白くないなあ」
と感じます。
12.8センチ砲砲尾
面白くないということは罪です。(そこまで言うか!)
ありきたりであるということです。
見てもらえる価値さえないということです。
製作者は作品に魂をのっけなければならない。
結局、そこから立ちのぼる個性の現れを人は見たいのではないの?

「燃えたことにでもするか!」(笑)
(ここで、どのように考えるかが個性といえば個性でしょう)
と思って、黒やグレイのパステルを水で溶いてぶちまけました。
乾燥するとこうなります。
12.8センチ砲砲尾2
リアリティとファンタジーの狭間で揺れる心が作品にまさに投影されていると言えます。
写実的なダークグリーンとはまったく異なる彩度高きグリーンでファンタジックに仕上げてきたものの、サビや汚れは写実的な方向で入れることになりました。
工程の途中途中で作品と対話しなら感じたことを加えていった結果です。
どの判断もその時点でのわたしが反映されています。
そうした意味で、この作品はわたしそのものであるのです。

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ドイツの大砲
ホワイトを追加し、さらなるサビも追加。
ここにきて、ベースの彩度の高いグリーンが邪魔に感じられてきました。
とはいえ、このグリーンはこれまでの枠を超えるチャレンジのひとつでもあり、変更は論外です。

ブログ上では圧倒的にリアルである方が受けが良いようです。
しかし、デジカメの拡大写真を見るのと、現物を目視することとは、認識のされ方に大きな違いがあります。
目視での観賞を重視するならば、1/35を1/1に見せるほどの細かすぎるレベルの情報においては、どうせ認識から吹き飛んでしまい感知されなくなってしまうので必要がないという結論に至ります。
その意味ではもっとわかりやすい魅力として感知される情報を提示する必要があるのです。

その努力がたとえブログ上の写真においてリアルさが失われる結果となるにしても、表現力の幅を広げるためにはさまざまな試みのひとつとしてやってみなければならないと考えています。
(この手の言い訳が多いんだわ、近年ずっと・・・(笑))

l44ホワイト追加

『日中あるいは日独の関係ばかりを見ているとドイツと中国の貿易関係は視野に入ってこないが、第一次大戦以前からドイツは中国市場を重視していた。
日独関係史の専門家ゲルハルト・クレープスは、ヒトラーが政権を掌握したのちも「保守派勢力、とくに国防軍、経済界
、外務省(・・・・)は日本よりもむしろ中国にたいして好意的で、またソ連とも友好関係にあった」と指摘している。
 シベリア鉄道を利用すれば、ドイツと中国あるいは満州との間の物資輸送は容易だった。』

『この輸出品目のなかで「マンガン鉱」が注目に値する。
ドイツならびにその占領地域は、マンガンは一切産出しない。
ナチスはオランダやユダヤ人から強奪した金塊をスイスの銀行で「ロンダリング」してドイツの所有物に見せかけ、これで戦争遂行に不可欠な物資を国際市場で調達していた。
マンガン鉱は鉄鋼に混ぜて強力な大砲を製造するのに不可欠だった。』

上田浩二、荒井訓著 『戦時下日本のドイツ人たち』(2003)集英社新書より。



チッピング第一段投入
スポンジチッピングをバーントアンバー(油彩)で施します。
チッピングしたのち、ペトロールをつけた細筆でぼかしを入れました。


この手順は、これまでとは逆です。
これまではバーントアンバーでチッピングを入れてから、マースオレンジやマースイエローなどをあとから塗るのが常でした。
0-tipping3.jpg

どちらが絶対的な正解と言えるほどの差は無いようです。
0-tipping2.jpg

「正確なものを作る」という志向は十分に理解していますが、
方向性の異なる「面白いものを作りたい」という志向もまたありだと思っています。
正確に作るだけでは息がつまってしまいますから。
ドイツの鉄がこのように錆びることはないし、防盾だけがどうしてボロボロなんだ?という疑問もあるでしょう。
それをふまえた上で、このように塗ったほうが作品として面白いと判断しました。
0-tiping1.jpg
全体の配色として、この方がバランスが取れたと感じています。

とくにカルチャーショックを受けるほどのことも無いと思います。
そういえば、
カルチャーショックを受けた男の人の話として面白いものがありました。
ひとり旅活性化委員会編 『ガールズ・バックパッカー・マニュアル 女ひとり旅恋愛読本』(2000年 双葉社)のなかで、
以下のような話が紹介されています。

≫≫≫ [チッピング第一段投入] の続きを読む                            
突破
この状態から、次に何をすべきか悩んでいました。
0-この状態

ピンクとオレンジを入れてみましたが、いまひとつ。
なにかしらアンバランスな違和感を感じます。
0-ちっともピンク
彩度を高めに高めて塗ったグリーンに手を焼いて、
これっ!という次の一手がひらめかないまま、前線からしばし後退。



長らく放置の状態から脱出すべく、
「えいやっ!」と思い切ってマースオレンジ(油彩)をどばどばと大量投入。
一部にカドミウムオレンジもちりばめて
やっと、面白くなってきました。
0-面白くなってきた

予定調和に終わらない方が、面白く感じるのです。
とはいえ、偶然の効果だけで毎回、それなりのものを造り続けるのは大変です。
失敗も同時に増えてきているのは必然かもしれません。
0-オレンジ投入
日々進歩するためには
たとえば工作に一ヵ月かけて、その間まったく塗料に触らないと塗装の仕方を忘れてしまいますよね。
毎回ゼロからの出発のような状態になってしまうことはありませんか。
思考には連続性というものがあり、ある程度の積み重ねが進歩をうながす気がします。
一日一色、15分でも良いから手を動かすことがとても大切です(キッパリ)。
同時進行の複数のキットを上手に使い分けて、ひとつのキットが接着待ちの間に、もうひとつに色をひとつ乗せてみるとか、
本番用のキットと塗装練習用のキットをわけて考えるなどの工夫をしてみるのも一手だと思います。
もはやフルディテールアップするに値しない旧キットは誰しも持っているでしょうから。


さて、
前回の状態から油彩のグリーン(テールベルトベローナ)でフィルターします。
0-0グリーンフィルター10

未装着のパーツを取付けます。
オキサイドレッドなのがミソ。グリーンとの対比をねらって双方が引き立て役になる配色なのです。
また青系の色(オパール)もあちこちにちりばめています。
0-0グリーンフィルター8

車輪のパーツも取付けます。
まだ塗装時には取り外すこともできます。
0-0グリーンフィルター5

さらにタミヤアクリルのフラットグリーンとフラットブラックを混ぜた色でフィルター。
かなり彩度を高くとりました。
こんなに彩度が高い色で塗るのは初めての挑戦になります。
0-0グリーンフィルター7

もう一度スプレー(缶スプレー)で数色をまばらに吹いたのち、
色味の異なるグリーンを調色したものでフィルター。
タイヤのゴムもフィルターするように透過的にタイヤブラックを塗りました。
デカールも貼って、これで基本塗装の完成です。
0-0グリーンフィルター0

このように基本塗装の段階で、ある程度の情報量は盛り込んでしまうという考え方を採用しています。
従来のように、基本塗装はすっぴんでまっさらに仕上げて、その後の汚し塗装だけで強引になんとかものにするという方法論からの脱皮を図っています。

ウエザリングですったもんだするのは、汚く仕上がる原因になりやすく、出来上がりの明度が低く暗い作品になりがちだと思うからです。

もうひとつ、ウエザリングのみでそれほど他の作品と差別化できますでしょうか。
同じような汚し、同じような作品になってしまいませんか。


Adele Set Fire To The Rain



テーマ:模型・プラモデル - ジャンル:趣味・実用

K44L55グレートウォールホビー塗装開始
塗装開始前、いつも悩みます。
今回はどんな塗装をするのか?
わたしにとって塗装作業はルーティンではなく、つねに新しい創造なのです。

メタルカラーで下塗りしたのち
ホワイト+グリーンの混合比をわずかに変えた2色でムラにエアブラシ塗り。
白に近い明るい色を塗りましたが、下地が透過してややグレイな仕上がりに。


水を混ぜたポスカを乱暴に塗り重ねます。
冬期迷彩というわけではありませんが、これを溶剤で分解させて表情をつけるつもりでした。
0-k44l06.jpg
ペトロールで分解できる予定でしたが、まったくの失敗。
下地に馴染んだような効果となっただけでした。
気を取り直して、油彩のグリーンで部分的にフィルター。
0-k44l05.jpg

無数のドットにてスーラ風の点描にしてみたらどうか?
歯ブラシ飛散法にて、小さなドットをふります。
できるだけ小さなドットにするには、事前に別紙に大きなドットがなくなるまで素振りしておくことが大事です。
0-k44l04.jpg

思う通りにならないこともありますが、多少にしくじりは織り込み済み。
0-k44l03.jpg

さらに缶スプレーにて
ライトブルー、オレンジ、グレイをドットに吹きます。
サッ、サッっと高速で移動させながら吹くことで、ドットを調節しました。
0-k44l02.jpg

同様にイエローのドットを降らせました。
0-k44l01.jpg
撮影は砲身を組み込んでいますが、塗装はバラしておこなっています。


完成トランぺッター128センチ砲without防盾
完成いたしました。
一般用サビ止め塗料の色を利用して塗ってみた128ミリ砲です。
kannseik44
シャアが見たら「これはわたしが使う」とわがままを言い出すに違いないほどの「赤さ」です。
完成k44

kanseik44
満足できる出来とは言い兼ねるのですが、さりとてどうすればよいかもわからない。
行き詰まって終局を迎えました。(毎度のことですが(笑))
kanseik442




東北地方太平洋沖地震復興応援プロジェクト
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魅力を増す方法を探る果てしない旅
まずはホイールに「青空変調」を入れます。
ホイール青空変調

主要上向き頂上部に「黄色系の差し色」を入れてみました。
明度を上げる方向で色をシフトさせるには、何色が適当かを考えた結果です。
(最適とは言い難い選択だったことが後でわかります)
黄色差し色

「下側から、ブラックを吹いたらどうなるのだろう?」
思いついたアイディアを試さずにはいられませんでした。
ブラックではなく、グレイも検討しましたが、強い赤味に対抗できるのはブラックということになりました。
手持ちの缶スプレーが明るいグレイばかりだったのも理由のひとつ。
下からブラック
陰となる部分には、グレイも塗りました。
陰色にグレイ

黄色系の差し色の上から、「赤でフィルタリング」。
無機質というより有機的な印象の色むらができあがりました。
好意的に考えればこれはこれで面白いかと。
砲身色むら

ブラックを吹いたので砂吹き状の無数のドットが入っています。
当然、想定内の現象です。
赤系の色でフィルタリングすればコントラストが弱まり、味になるのでは?
と期待しています。
砂吹き



東北地方太平洋沖地震復興応援プロジェクト
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始まりの終わり
通常は完成としてしまう段階。
ここで終わらせてしまえば、凡庸な作品が出来上がります。
128
ここから自分の殻を破るために、
もうひとつ突き抜けるために、
さらに足りないものを探り当てるために、
何ができるのか、何をすべきなのか、
徹底的に考え抜きます。
血反吐を吐くような思索の果てに見つかるかもしれない光明を求めて
終わりとなる製作記から
その先を始めたいと思います。


とりあえず以下は、ここに至るまでの過程です。


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対戦車砲の集大成
ヤークトタイガーに搭載されている最強の12.8センチ砲。
その迫力ある姿に一目惚れをしてしまいました。
グレートウォールホビー社のキットは初めてです。そのプレミアムな雰囲気と価格に期待をもっていましたが、実際に触れてみて、「??」です。
期待ほど(最新のドラゴンやタミヤのような)クォリティは高くありません。

たしかに、閉鎖機がヒケなくできているキットは、そう多くはありませんが。
12.8閉鎖機

砲身もふにゃふにゃと勃起力をなくしたナニのようです。
シリンダーとチューブを作り直し、摩擦抵抗で任意の角度で固定できるようにしました。
12.8摩擦
(ちなみに「勃たないのはわたしに魅力がないからだ」と女性は思ってしまう人もいるようです。それにかかわりなく自分の意志ではどうにもならないものなのだとわかってもらう努力が必要ですね)

複雑な構造のため、塗りながら組み立てねば、塗れない部分が出てくると思ってしまうのは
筆塗りのゆえなのでしょうか。
12.8リンバー


いつの日か、ユーロ勢に立ち向かえるようなすばらしい作品を作ることができるのか。
何を作っていてもそのことは頭の隅にあります。
自分を信じてがんばるしかないですね。
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