
一見して、独自の世界観に引き込まれてしまうすばらしいデザートシボレー。
稚拙な色使いをあざ笑うかのような大人の塗装。
ユーロモデラーのシブい色使いってこんな感じなのでしょうか。

リアリティと絵画的デフォルメを両立させ、存在感が際立っていました。
こんなふうに描画できるのは、相当な画力があるのだろうと想像します。

オール筆塗りであるのは、その証拠です。
筆塗りをするならば、その長所は積極的に活かさねばなりません。
筆ムラによって、情報量が増え、味わいや奥行きが生まれるのです。
もうひとつのデザートシボレーも半端じゃない力量を感じさせます。

絵になる場面をさりげなく演出できてしまうのは、相当なキャリアと何でも作れてしまう技術力があるからこそ。

荷台シートにハトメが再現されています。

ドラム缶の色もシブかった。
同じドラム缶がひとつとしてないことに注意。
地面も隅々まで手が行き届いています。

お腹いっぱいになるまでいきますよ。
つづきをどうぞ。
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まずは関西チーム代表 Kzさんのキングタイガーを見てみましょう。

「九州の男どもの汚しはヌルいやんけ!
わての装甲板をよう目カッポジって見てみい。
ちゃんと凹凸のテクスチャーがはいっとるやろ。
いまどきそんなん常識やで!」
(注:キャラクターはKzさんご本人の承諾なくテキトーに創作したものです)
では、リアの表情も見てみましょう。
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サビだらけにはしたくない、おろしたての戦車だってあるはずだという意見もあるでしょう。
サビもホコリも必要最小限、控えめな表現でうつくしく上品にと。
リアリティの実現という観点からは
その方向もまた非常に難しい課題です。
サビやへこみキズもなしに、どうやって金属だと表現すればよいのか、教えて欲しいぐらいです。
爽やかな三突は、やはり細部工作の細やかさ、シャープさで実在感を高めてられています。
キャタピラも上等なものをおごってありますね。

徹底的にシャープな造形を追求すれば、リアルになるのは確かでしょう。
多少の部品形状の誤謬は放っておいてさえ
すべての部品のエッジだけをひたすらシャープに立ててしまえば
かなりのリアリティを持たせることができるのではないでしょうか。
案外これはリアルの近道かもしれません。
何もしていないように見えても一通り、濃い色も薄い色も被せてあります。

サビ色が単調であることが、ひとつの弱点でしょうか。
きれい仕上げのチャーチル。

エアブラシには、美しい薄い塗膜が仕上がり、なめらかな階調のグラデーションが表現できるという利点がある一方で、
表裏一体の弱点として、情報量の少ないのっぺりした表情とぼんやりした印象にできあがります。
弱点はカバーすれば良いだけのことですが
いっそのことエアブラシでバーリンデン風ってできますかね?
そんなことより、やたらと目立つところにあるU字フックは気になります。

キレイなシャーマンは、小物の精密さでもリアルを感じさせられることを教えています。

グレイ系のスポンジチッピングだけなんですが・・・・むしろリアルな感じもある。
(部分的に茶系の色も入ってます)
人為的すぎる塗装は、リアルからは遠のくことがわかります。
キレイなヘッツアー。

雨垂れも入れたよ、一通りの汚しもしたよ、どうしてリアルに見えないの?
汚れのひとつひとつの粒をもっと極小にすると
情報量は上がります。
筆なんかで入れるレベルの1/20ぐらい小さな汚れを入れる方策を考えてみてはいかがでしょう。
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一方で、他人の視点で、自分の作品がどのように見られているのか
知りたいとも思うもの。
独断で、どう見えたのか、思い切って言いたい放題やってみます。
新車、もしくはそれに近い状態の車輌をリアルに見せるのは
工作と塗装の両面で高度な技術を要します。
その分野で成功していたのが、この四号駆逐戦車L48です。
一見、何気ない仕上がりのようですが
ツェメリットコーティングのテクスチャーで
効果的に造形面での情報量が増え
色彩面でも、複雑さをかもしだす、かすかな色が、しっかりと入っています。

操縦手用看覗孔に穴を開けたほうが良いとは誰しも思うところでしょう。
フロントフェンダーステーとボッシュライトがもう少しシャープに見えて
キャタピラ、ボッシュライト、シュルツェン、砲身などが硬く冷たく見える質感上の工夫したらホンモノに見えるのではないでしょうか。
ただ、リアルに見えるだけでは「それがどうした」「ただの製品だ」という世界なので
作者の個性というスパイスを加えて、どこかに主張や面白味を加えて
「作品」というレベルまで高めると良いのだと
最近わたしも悟りました。
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国民に配給する食糧だけは絶対に減らさないように配慮し、国民が不満を持たないように努力していたドイツは、戦前より食糧事情が良かったのです。

対して、日本の終戦間際の国民の摂取カロリーは、1933年時点の6割しかなかった。
戦時中の日本は、国民の食糧を最も軽視した国のひとつと言われている。
『ほたるの墓』なんであります。
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精度が低いですが、初めての記念にそのまま付けてます。

資料は、生命体9537さんにご紹介いただいたこの画像です。

色をダークグリーンとしたのは
車体色とともにダークグリーンで塗られた他の遺棄車輌からコンバートしてきたという設定だからです。
現実もいろいろあるみたいですから。

精度の低さは、やはり道具にも起因する(道具に責任転嫁)のだと考え
新しくピンセット買いました。
これまでは、先を削ってとがらせた自作ピンセットを使っていましたが
タミヤの高い方を買ってみました。
剛性感がまったくちがいます。
初代アテンザのドアを閉めた時の剛性感と
アウディA4のドアを閉めた時の感触ぐらいのちがいがありますね。
(わかりにくい例え?)

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そろそろ終局が見えてきました。
リアの表情を見ながら、その変遷を辿りたいと思います。
今回は、時系列を逆から辿ることで
見えてくるものがあるかもしれませんので
最終状態からバックしてみます。
モッズヘアーを使ったオイルや、湿気などの塗れ表現が入っているのですが、写真ではわかりにくいようですね。
エグゾーストパイプの内側も黒く塗ったのですが
ちょうど影になってしまっています。
ここまでくると、あれもしたいこれもしたいとどんどん汚しのアイディアが溢れてくるようになります。

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ここも本来ならば、土に埋まっていると思われる部分であり
手を入れる予定は無かったところです。
OVMの類いが、残っているはずはないのですが
そこはフィクションです。

三突F/8のように長期に渡って検討を重ねてきた作品とちがい
煮詰めのあまさが残ります。
手を入れる前の状態は、パーティングラインの残るまま
とりあえず部品を接着して終わりにしていました。

余談ですが、タミヤの2000円代の古いキットは貴重。
思い切ったことができます。
これが、ドラゴンの最新四駆ならば・・・やっぱりシャンとした状態に作りたくなると思う。
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ウェザリングもていねいで細かいところまで良く手が入っている。
エアブラシを使ったと思われる塗装は
わたしの作品では決して見られない緻密で繊細な感じを伝えてくる。
すごく良くできていると思う。
でも、わたしの目には本物に見えない。
なぜだろう???
どこも悪いところはないというのに・・・。

ショーウインドーに自分の作品を置いてみたら
いったいどのように見えるのだろう。
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下地の塗装にいままでに使ったことのない色を試してみました。

レドームで塗ってみます。

えんぴつ粉で処理。

このあと何色をのせたのか、よく覚えていないのですが
下地の色は、あまり影響がなかったみたいですね。

草履は、展示会場でのサプライズにとっておくつもりでしたが
公開しちゃいました。
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「溶きパテ+ラッカー塗料」
を四号駆逐戦車では試しています。
とりあえず、サビ色のパテを作ってみることにしました。

ヤークトタイガーの溶接痕に利用できるパテ状のものが
できるのではと期待していたのですが
タミヤパテをサビ色にもっていくためには
かなり大量の塗料を混ぜねばならず
結果的にはパテとしての特性は、ほとんど持たないものができました。
ややネチネチとした粘度の高い塗料です。
(クリアオレンジの影響かもしれません)

竹串を使って、転がすように動かしながら塗り付けます。
するとどうしたことでしょう。
シンナー成分が強いので、上塗りの塗装をどんどん溶かし、剥ぎ取りながら竹串に絡み付き、下地塗装をあらわにしていくではありませんか。
(多重塗装で助かりました。本来ならプラスチックの地が見えるところです)
立体的な表情のついたダイナミックな表現だと思います。
おもしろい表現だと思うので、OKなんです。
本来のジオラマ仕立てにする場合は、この部分は土の中なので、どんな結果でもノープロブレムだと思っていました。
(先にご紹介した、ほぼ完成状態の写真からも、違和感を感じた方はあまりいらっしゃらなかったのではないでしょうか?)
サイドの方にも、使ってみました。
こちらは、下地まで出てこないように手早く動かすことで
また異なる表現を求めてみました。

これを、「現実に存在するどの現象に適用するか」でリアルといえるか、そうでないかが分かれるところでしょう。
泥汚れと呼ぶには、ややザラザラカサカサ感が不足です。
全体に均一に塗って、めくれて剥がれてきた塗料に用いる方が可能性を見いだせるように感じました。
この四号駆逐戦車ではこの部分も土の中です。
見えなくなるんだと思うと、気分的に、思いきった表現も試せるものですね。
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アダムがヘッツアーで行なっていた鉄板の重なり痕の表現をマネしてみました。
マネをするにあたっては
「完全フルコピー」と「アイディアだけ拝借」
の二通りがありますが、今回は後者。

自分で適当にやってみて、
それからアダムのと比べてみると
「やっぱりアダムやるなあ!」と、
より勉強になるわけなんです。
仕上がりでは、練習跡も目立たなくなってます。

何をするにしても練習はある程度、必要なことにちがいありません。
最初のトライから成功することもなかにはあるでしょうが。
そういえば、20代のある時期、女性からまったく縁遠くなったことがありまして
半年とか、1年以上若い女性と話す機会もない仕事ばかりの生活をしていると
いざ女性と話をするとき、いったい何を話せばよいのか
わからないような感覚を覚えました。
これはまずい、ということで、とにかく何でもいいから話をするのだ、
練習と思って気楽に声をかけることから始めました。
1日、最低でもひとりには妙齢の女性に声をかけるのだと課題を課し
何でもいいから話しかけるのです。
たとえば、知っている道でも「~通りには、どう行けばいいのですか?」とかです。
親切に案内までしてくれる女性もいます。
声の掛け方もいろいろ試しますが、なかには声を掛けた瞬間に怒鳴りつける怖い女性もいました。
めげそうになる時もありましたが、人間には慣れというものがありますので
だんだんと平常心で、普通に話せるようになってきますし
好感を持たれる(少なくとも嫌われない)ような会話ができるようになりました。
今で言う「婚活」の、初歩の練習でしたね。
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非常に細かい部分なのですが、
そこを放っておくとリアルに見えないという重要な部分です。

三号、四号系列では重要だと思うのが
フェンダーとフェンダー上の滑止めのとの「境目のスキマ」です。
ここを塗料で埋めたままにしておくのと
0.05ミリでもスキマを空けておくのとでは、リアルさがまったく違うと思っています。
人間というのは、形状のちがいは隣に並べて比較でもしないかぎり
案外と気づかないものだと思いますが
ディテールのわずかな「スキマ」などには、素人の人であっても目が行って
スケールを測る手がかりになっているように思います。
そこで、いつも彫刻刀を使って
刃先をぐっぐっと押し込んでやってます。

そのあと、サビ色などの塗料を流しても良いです。
また、今回は目立つ位置にあるノテックライトを
ここに来て作り替えました。
「もっと早くやっとけ」って?

この2点だけで、ずいぶんと良くなりましたと自画自賛です。
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じつはウソばっかりついています。
ニコンのカメラとキヤノンのカメラで、出てくる絵が違うのがその証拠。
現在、NikonのクールピクスP80とCanonパワーショットA720isの二つを主に使用していますが、微妙に違う色合いの絵が出てきます。

スコップの写真を撮ってびっくり、
フェンダーが濡れたようになっています??
なるほど、実物をよく見れば少しツヤが乗っています。
ですが、肉眼では濡れているようには感じられません。
(なぜこうなったかは、うすうす想像できてます。
ヘアスプレー法をこっそり試したときの「モッズヘアー」の一部ではないかと思うのです。
まだスコップを取り付ける前でしたので、指についていたのでしょう。
ヘアスプレー法そのものは、失敗に終わっていますが、思わぬ副産物を得ました。
つまり、髪にしっとりつやつやを与えるヘアスプレーは
クリア塗料の表面に膜を作るようなテカテカ感のあるツヤとは異なり
「染み込んで濡れたような」うるおい感を与える成分が含まれているのです。
濡れた表現に使えるのではないか、と思わせられます。
アクリル塗料に混ぜて使ってみるとどうなんでしょうか?)
ここでやっと本題です。
三突F/8のスコップは、タミヤ ヤークトタイガーからコンバートしてきました。
柄の部分はラッカーのウッドブラウンで塗り、
その上からガンダムマーカーのガンダムサンドブラウンを塗りました。
前回と同じく、ヤスリでこすって木目を入れてます。
金属部分は、単純にアイアンです。
ガンダムサンドブラウンは、とてもシブい色で使えます。
このあと、いくぶん修正を加え出来上がりにします。
(この段階でも、まだ車体の上下や主砲を接着していないのは心配性だから。
あとで、「やっぱりキャタピラはずぶ濡れにしよう」とか
「何かひと味足りない、基部にもっとこんな色を入れてみよう」とか
思うかもしれないので・・・(笑))
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