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戦車模型 AFV fun
それは男の憧れる力の象徴。無敵の装甲は、びくともしない不動心へのあこがれ。鋼鉄のキャタピラは信念を曲げず困難を乗り越え突き進む哲学の具現。        
タイヤの劣化表現
ゴムの劣化表現についての研究は、AFV模型の歴史においてこれまでほとんど追求されることのなかった未開の分野です。

唯一、戦車のロードホイールの欠けを入れるくらいが工作分野での定番でしょうか。
ソフトスキンにおいては、タイヤを劣化させたような表現はあまり目にした記憶がありません。

塗装表現でできることには、
実際に小さなヒビを入れる方法や
擬似的に表現する方法が考えられます。

過去には s I G 33 重歩兵砲において、小さなヒビパターンを成功させたことがあります。
今回これは再現できませんでした???。(オイオイ)
つまり再現性に難ありということですね。
野砲1


未開の分野なので様々な方法が今後考え出される可能性がありますが、
今回、一つの例としておこなってみたのは塗料の性質を利用して擬似的に「なんだか劣化してる?」感じに仕上げてみたものです。

試作例その1。
タイヤの劣化2



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最後の仕上げにかかろう
『ここで、圧縮比をこれまでどおり、一つずつ上げるというやり方をしていたら、SKYACTIVは決して成功しなかっただろうと思う。
(中略)
そうではなく、思い切って誰もやったことがないと思われる高圧縮比からテストしたからこそ発見できた現象だ。みんなと同じやり方で少しずつ変化させていたのでは、他人より早く新しい発見をすることはできない。誰もまだ見ていない世界にいち早く踏み込むことである。「大きく振ってみる」ーーーこれは、いまも教訓として身についていることだ。』

人見光夫著 『答えは必ずある 逆境をはね返したマツダの発想力
(2015 ダイヤモンド社)より



だいたい大まかなところは塗り終わりました。
あとは小さなネガを見つけたらひとつずつ地道につぶしていくだけです。
仕上げに近づくにつれて、神経を細やかにしていきます。
最初は大胆からやったほうが面白いと思うからです。
最後の
そして、最後に残ったもうひとつの山はタイヤです。
さあ、タイヤの塗装にかかりましょう。

美しいものが 嫌いな人がいて? by ララァ・スン
『そして、苦手なことは、その強化した長所でカバーする。その方が効率的なのです。
とにかく強みを作ること。なにも強みのない人は誰からも相手にされません。
これは絶対に覚えておいて欲しいのですが、私たちが「個」として評価されるときには、「あの人、なにができるんだっけ?」で評価されるのであって、「あの人、なにができないんだっけ?」なんて話にはならないのです。』

安井元康著 『非学歴エリート』(2014 飛鳥新社)より



ダークイエローもダークグリーンも(現実にはパステルイエローとかパステルグリーンに近い色ですが)それぞれの色を強めるため、ピンポイント的に(ここは大切)彩度をさらに高めました。
スポンジチッピングにてサビも追加。
さらに細かにさまざまに手を加えています。
サビ深化1

ホワイトもスポンジチッピング。
デカールも貼りました。
サビ深化2
やっちまった! 三歩進んで二歩下がる
前回の状態で下地は終了。
車体色を塗ってから、サビを加えるか、サビを塗ってから車体色を塗るか、それは仕上がり時のサビの量を考慮して使い分ければ良いと思っています。
サビの量が多ければ、サビ色で下地を作っておく方を選択します。

ラッカーのつや消しクリアを吹いて、下地をコートしておきます。

そして「ダークイエロー」という名称の色を「フラットホワイト」98%+「フラットイエロー」2%で調色しエアブラシで塗りました。
その上に、「ダークグリーン」という名称の色を同様な調色にて(要は明るい色にするということ)つくり迷彩模様として吹きました。
やっちまった1

やっちまった2

ここから塗装を剥がしにかかります。
アクリル溶剤をたたんだティッシュにつけて、先ほど塗った車体色を拭き取ります。
拭き取り方には、注意が必要で、こするように拭き取るよりも、押さえつけるようにした方がいい感じに仕上がるように思います。
とはいえ、つや消しクリアのコートはなんだったのだと思うほど全くもって役に立たず、さらに下塗りのグレイまで露出していまう事態が頻発します。
やっちまった3
油彩で仕上げたサビ色の下地は一体なんだったのか!
「油彩は最終仕上げで使うべきで、下地に使うべきではない」という教訓を得ました。
ラッカーのコートがなぜ効果を発揮しなかったのかは不明?

想定した状態とは異なる結果となりました。
やっちまった4
しかしながら物事は「失敗」の烙印を押すから失敗になるのです。
冷静に現状を直視し、ここから気合を入れ直して強引にリカバリーする、
あるいは頭を切り替えて、
現状を逆に好手として活かすような未知の一手を創造することによって自分の殻を破る作品となるかもしれません。

さあ、ここからが気合の入れどころだ!!



Sdkfz234/3の続き 
ひと作業ごとに写真を撮ると作業にリズムが崩れ、集中力も途切れます。
ここから一気に数種の作業をまとめて仕上げました。

やったのは、
1、剥がした
2、グレイを入れた
3、溶接部に白を入れた
アート下地3

アート下地1

アート下地2

さらにホワイトとグレイを用いてスポンジチッピング法によってドットを加えました。
アート下地4
大型重量級タイヤはどのように変形するか
夕日の光線の中で、タイヤの変形具合がよくわかる機会に恵まれました。
特殊車両用の大型タイヤの変形を見て
おやと思う。
われわれが頭の中で想像している変形とやや違うのではないか。
一部のみがポコッと盛り上がっています。
13大型タイヤの変形
これはミシュランタイヤだけの特徴なのでしょうか。

現用装甲車や大型トレーラーを製作する時のひとつの参考として。

ニュアンスは伝わるか
『今の時代、金型や機械について何も知らない連中がCADを使って図面を描く時代だろう?そんなんでいいモノづくりができたら、これほど楽なことはないよな。そうはいかないから、みんな苦労しているんだよ。
深絞りっていうのは、金属の板を何工程にも分けてプレスして、品物を形成していくことなんだ。ほんの少しの違いで、完成品にも不良品にもなる。それは潤滑油によっても変わってくる。そんな職人が長い時間をかけて手に入れてきたニュアンスを、CADで図面に落とそうなんていうのが無理な話なんだ。』

岡野雅行著 『学校の勉強だけではメシは食えない!』(2007 こう書房)より



あの痛くない注射針(世界一細い)を作った岡野さんが「ニュアンス」という言葉を使っているのをみて、はたと思いました。
ニュアンスは、文字や写真で伝わるのかと。

これまで簡単に「グレイで塗りました」とか書いてきましたが、
この一文には膨大な情報が隠れています。

「どの太さの筆を使ったのか?」
(わたしの筆立てには40〜50本ぐらい種類の異なる筆が並んでおり、その時のフィーリングで適当だろうと判断した筆をその都度チョイスしています)

「どの硬さ、しなりの筆を使ったのか?」
(塗る面積とか、塗料の濃度とか、求める効果などによって、柔らかい筆、硬い筆、非常に硬い筆、塗料の含みの程度、毛のまとまり具合などを無意識に使い分けています)

「どの程度の塗料の濃さに調整するか?」

「どの程度、筆に含ませるか?」

「どんな角度で筆をつけるか?」

「どのように筆を動かすか?」
(ボテっとつけて、塗り広げる場合もあるし、別の筆で溶剤を含ませて端の方から拡散させることもある。状況に応じてありとあらゆることをするので、もっともバラエティに富む要素)

「どんなスピードで筆を動かすか?」
(揮発の早さに応じて、また求める効果によって早くしたり遅くしたり)

「どんな後処理をするか?」
(たまにやりすぎたと思ったときは、ティッシュで拭き取ったり、別の筆でなぞったり、指で拭いたり、毛先で叩いたり、これも対処療法的にありとあらゆることをするわけです)


こうした職人技的な部分は、文字や結果の写真だけで伝えることはむずかしいと思えます。
わたし自身、超絶フィギュアペインターの作品を見て、何がどうなっているのか見当がつかないからです。

「じゃあ、YouTube使えよ」ってことになるかもしれませんが、
流し撮りでは退屈すぎるでしょうから、編集してということになりますが、それってどれだけ手間なんだよという問題が生じます。
一回ぐらいはどこかでやってみても良いかもしれませんね。
でも、毎回やっていることは違うので、その一回が何かの参考になりますかどうか。


前回の状態から、バーントアンバーを車体右側を中心に加えました。
やっている途中は失敗感ありありでしたが、乾燥してみるとそんなに悪くないです。
焦げ茶色
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