戦車模型 AFV fun
それは男の憧れる力の象徴。無敵の装甲は、びくともしない不動心へのあこがれ。鋼鉄のキャタピラは信念を曲げず困難を乗り越え突き進む哲学の具現。        
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
完成 F/8、Tシールドに捧ぐ
三号突撃砲F/8完成しました。
この完成を、亡き模型同志、Tシールドに捧げます。
F/8シルエット


Tシールドは、宙に浮いていた。

「あれ?僕どうしちゃったんだろう」

眼下には、自分のクルマが見える。
クルマのルーフが、透き通るかのように中が見えた。
シートにもたれているのは、自分自身だ。
まわりに練炭火鉢がいくつも置かれていた。

「なんだ・・そうだったのか」

彼はすべてを理解した。
ありとあらゆる疑問が氷解した。
世の中の、すべての謎が、理解された。
世界のしくみや、人々の頭の中までもが一瞬にしてすーっと頭に入るように悟ることができた。
あたかも自分が、世界と同化するかのように。

「そんなにもてるはずがないと思ったんだ」

不思議と彼女に恨みはなかった。

「彼女の愛が、偽りだったとしても、僕は、ほんとうに彼女を愛していた」

Tシールドには、確信があった。

「僕の愛は本物だった」

二人が見つめ合った、あの瞬間は間違いなく二人の間に愛があったのではなかったか。
すくなくともTシールドの愛は真実の愛であった。
彼女を心から愛しく思い、一緒に人生を歩む決意をしていた。

「彼女を初めてこの腕で抱きしめた時、僕は世界中の幸せを手にしたかのように感じたんだ」

「あの夜は、世界で一番幸せな男だった」

「これからは、男としてもっと頑張らなくっちゃな、そう思った」

「体中の細胞に、力が満ちあふれてくるのを感じたんだ」

そこで感じた幸せは、Tシールドの中でまごうことなき真実のものだった。
見返りなんか要らなかった。

「僕の愛は本物だったから」


Tシールドには、ただひとつ、気になることがあった。
作りかけの戦車や、買いだめしておいたキットのことだ。

「こんなことなら

僕も、

もっと、すっげーの

作りたか・・・・った・・・」

わずかな心残りを残して、Tシールドの魂は、宇宙に溶けていった。
一日でも長く生き、一作でも多く作る。
そう努めることを決意し、Tシールドさんの弔いとしたい。
F/8野外


ドラム缶に塗装剥げ表現を使っています。
ヘアスプレー無しでもこのような表現は可能。
F/8ドラム缶


立体感あるテクスチャーの表現は、もはや海外では何年も前から常識となりつつあります。
F/8フロント下から


作ったことのある方にはおわかりでしょう。フェンダー上にある切り取り指示のある突起物の跡は、パステルサビでごまかしました。
F/8フェンダー


どこか不協和音を感じる仕上がりなのですが、原因不明。
f/8完成


ジャッキ台は今回も木製。割り箸の寄せ木です。
F/8ジャッキ台


どこが見所なのか、焦点がわからなくなってしまいました。
F/8サイド


車外装備品には、毎回すごく苦労します。
どこかにもっとリアリティを感じさせる部分を作らないと本物には見えませんね。
F/8完成リア

あまり見せたくはない車体底面。
F/8車体裏


レンズを今回も入れてみました。
クリア塗料を流すだけでは、どうしても凹面になってしまいます。
わずかな光り方のちがいを人間の目は感じとってしまうものです。
F/8レンズ


実験的な塗装で、多くのことを学べました。
苦労した分、楽しませてもらえたということでしょう。
F/8高コントラスト
ありがとう、F/8。

テーマ:模型・プラモデル・フィギュア製作日記 - ジャンル:趣味・実用

コメント
この記事へのコメント
2枚目の写真は本物ですね。

シールドさん、悲しすぎますって...。

2009/11/10 (火) 00:22:55 | URL | Macha #-[ 編集]
Tシールドさんを私は知らない・・・
こんにちは宮崎さん。
私はTシールドさんを存じ上げないのですが、ニュースで知り何故か大切な仲間を失った様な感覚に囚われました。
良く娘にお父さんは少年の心を持ち続けている大人だねっと言われます。
模型を製作されている殆どの方はどこか少年時代の純粋な心を持ち続け、作品の製作や人生を送っているのではないでしょうか。
こうと決めたらひたすら自分の決めた道を突き進む、そんな一途な気持ちがわざわいとなる事もあるのではと感じています。
何れにせよ今はTシールドさんのご冥福をお祈りしたいと思います。

>一日でも長く生き、一作でも多く作る。
そう努めることを決意し、Tシールドさんの弔いとしたい。
私もまったく同じ気持ちです。

さて今回の宮崎さんの三号突撃砲F/8の素晴らしい出来映えに感無量です。
一つの事を極めるとはまさにこの事を言うのではないかと思っています。

私も一作一作は宮崎さんに遠く及ばないレベルですが、少年の心を持ち続け宮崎さんの様に新たな製作方にチャレンジし進化して行きたいと考えています。
まずは三号突撃砲F/8完成そして九州AFVの会銅賞受賞おめでとうございます。
今後も宮崎さんの進化を見続けて行きますよ。
2009/11/10 (火) 10:41:02 | URL | Hans=Sheaver #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2009/11/10 (火) 12:31:09 | | #[ 編集]
Machaさんへ
ありがとうございます。
デジカメの特性で、実物より赤が強く出るようでしたので、カメラの設定を変えて撮影したのが、二枚目の写真です。
2009/11/10 (火) 23:43:39 | URL | 宮崎 #-[ 編集]
Hans=Sheaverさんへ
ありがとうございます。
ハンスさんとリヒターくんの合作は
いつ見てもすばらしいものですよ。
こちらの方こそ、感心しながら見ています。

どこから見ても、どんな距離で撮影しても
ホンモノに見える作品が理想です。
理想の作品がいつになったら出来るのか
もしかしたら、果てのない道なのか
わからないのですが
やれるところまでやってみたいです。
2009/11/10 (火) 23:49:07 | URL | 宮崎 #-[ 編集]
山口さんへ
ごめんなさい!
締め切りがないのをよいことに
後回しにしていました。

頑張ります。
2009/11/10 (火) 23:51:11 | URL | 宮崎 #-[ 編集]
新たな代表作ですな。
 堂々たる代表作になりましたね。

 いやあ・・・ちょっと言葉にならんね・・凄いわ。
2009/11/11 (水) 01:53:45 | URL | iChamaru #GV3LfJa6[ 編集]
1カット目のがドラマチックですね~!
今まで日本のAFVモデル界でこのような
写真を撮る人が居なかったので新鮮ですね。
ロケハンしたのですか?

また前部フェンダーのスレやドラムカンの質感、照準器のレンズやジャッキ台に質感はワリバシとの事で、意外やいい雰囲気なのはビックリ。見どころが満載で飽きませんね。

>>どこが見所なのか、焦点・・・
と言うか、気になったのは「生きている車輛」なのか「クラッシュ」なのか曖昧な感じがしますかね。
過剰な錆表現は模型的には絵になりますが、やもすると「死んだ」車輛に見えるような気がします。

すみません。生意気言って。
2009/11/11 (水) 02:59:28 | URL | dickermax #X.NmPtlw[ 編集]
iChamaru さんへ
ありがとうございます。
自分で
「どうかなあ」
とやや確信のない作品に対して
評価をいただくと、やはりうれしいものですね!
2009/11/11 (水) 18:56:48 | URL | 宮崎 #-[ 編集]
忌憚のない意見を言うことは難しい
dickermaxさん、ありがとうございます。
他人が、一生懸命作った作品に対して
思った通りのことを言うのは、なかなか難しいものです。
それゆえ、どこのブログで見るコメントも
ほとんどはプラス評価を、過剰なまでにおこなっていることが通例となっています。
他の分野の読者から
「モデラーって、傷のなめ合いばかりで気持悪い」
と言われているのを知っています。
そんななか
言いにくいことを言ってくださるdickermaxさんは、ありがたく思います。
どちらかといえば、わたしも言いたい放題やり合うのが好きなもので(笑)。

様々な視点からの意見は、とても貴重です。
「なるほど、そういう見方もあるのか」
「そう受け取る人もいるのか」
ということが、発見できるからです。
ですから、どなた様もdickermaxさんと同様に思ったことをコメントしていただいて構いません(笑)。
自分のことは棚に上げて、突っ込みしていただいて結構ですから。
そんなことで、気分を害するなんてことはありませんので、よろしく。

わたしの場合、塗装に関しては、なんとなく塗ったということはあり得ず
すべて、考えに考え抜いた末の選択ですので、なぜそのように塗ったかの答えは
完璧に用意されています。

かりに、マイナス評価の意見や、批評であっても、本人も自覚している場合が、ほとんどだろうと思います。

さて、「過剰な錆表現」の件ですが
実車の現実に即していえば、やりすぎでしょうねえ(笑)。
近頃は、「鉄は本当に錆びるのか?」と疑念をもっているくらいですが
模型的デフォルメとして、どこまで許されるのか、限界を知りたい気持がありました。

もともとのスタートが、組立説明図にある塗装ガイドの
「1944年 東部戦線 ジャーマングレー」
を見たことから始まります。
III号突撃砲F/8型 (Sd.Kfz.142/1)は
1942年9月から12月にかけて334輌生産されたとされています。
塗装ガイドを信じれば
二冬を越した車輌があったということになります。
ここでインスピレーションがはたらき
「こいつはファンタジックだ!
ぜひ、ぼろぼろの三突を作ろう!
キットには標準でウインターケッテが付いている!
ならば、ワイド&ローなかっこいい車体が実現できる!
ジャーマングレーの車体色とワイド&ローなら、
低く身構えて獲物を狙う黒豹のイメージで作ってみよう!
ポップな色の多い展示会では、
逆に真っ黒な車体なら目立つんじゃないだろうか」
との発想のもとに
製作に取りかかった経緯があり
歴戦の車輌を表現するため
そして、展示会で目立つため(08年の九州AFVの会での反省から)
ある程度、オーバーな錆表現を織り込むことは、
わたしのなかで必然だったのです。

このドラゴンのキットは、おそらくグンゼの金型の流用品でしょう。
フェンダー上に切り取り指示のある
突起があるのですが
これを切り取ると、
滑止めパターンがその部分だけ欠落するのです。
完全を求めるならば、フェンダー全体をエッチングパーツに替えるか
滑止めパターンのエッチングパーツを貼付けなければなりません。
しかし、今回は
ここにパステルを盛大に盛りつけて処理しました。
フツーの感覚では、まずやらないだろうと思います。
ですが
今回のコンセプトでは「やったれ!」だったのです。
その他、車体下部に付けたサビ色パステルも
この機会に乗じて「やったれ!」でした。
結果的に、どう見えるのかを知るための思い切った実験だったのです。


2009/11/11 (水) 20:08:51 | URL | 宮崎 #-[ 編集]
感動しました
宮崎さん!おはようございます。
Tシールドさんは直接には存じ上げないのですが、ある方が情景コンテストの優勝者だと言う事を教えてくださいました。
また模型作りでも凄い才能のある方だとその方はおっしゃっていました。
Tシールドさんはお亡くなりになってしまいましたが、心から愛する女性に巡りあえた事だけは、本当に幸せだったのではないでしょうか?
Tシールドさんのご冥福をお祈り申し上げます!
ところで宮崎さんの作品、拝見させていただきました。
感動!その言葉しか見つからないほど
凄い作品でした。
リアリティーと言う面では、本物の戦車がそこに存在している質感があり
本当に素晴らしい出来上がりだと思います。主人も宮崎作品の大ファンで、
すごいな~!と言いながら写真を見ています。これからも宮崎ワールド溢れる作品を期待しています。
それからヒロナリさん、ハンスさん、リヒター君とのコラボ作品も楽しみにしています。では、これからもよろしくお願いいたします。
2009/11/12 (木) 08:11:18 | URL | かおり #UTTqB9Tc[ 編集]
かおりさんへ
感動が伝わってくるようなコメントありがとうございます。
わたしもコメントに感動しました!

今回の黒と赤のカラーリングは
ナチズムを連想させるカラーで
その効果も加わって、無機質な殺人マシンの凄みが出ているように思います。

それにしても、実際の殺人マシンが女性のカタチをしていたら
たいていの純粋な元模型少年たちは
引っ掛かってしまうことでしょう。
命まで奪わなくてもよかろうにと思われてなりません。
2009/11/12 (木) 22:13:10 | URL | 宮崎 #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
copyright © 2005 戦車模型 AFV fun all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.
まとめ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。