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戦車模型 AFV fun
それは男の憧れる力の象徴。無敵の装甲は、びくともしない不動心へのあこがれ。鋼鉄のキャタピラは信念を曲げず困難を乗り越え突き進む哲学の具現。        
海の藻屑作戦
美しいエメラルドグリーンの作品として完結する予想をたてていましたが
やや、思わぬ方向にすすんでいます。
海の藻屑
濁った色の中にリアルさを見つけてしまい
だんだんと汚い色、暗い色へとシフトしつつあるのです。

うすく溶いた油彩による重色、
ポスカホワイトによるスポンジチッピング、
さらに油彩によるスポンジチッピングを多重塗りし
表面の凹凸とあいまって
現状でも、飛躍的な情報量となりました。

さて、ここからどうしたものでしょうかね???
とりあえずここまでの作業のおさらいをしておきます。

ホワイトでオーバーコートした状態から「マルケン塗り」を応用することで
明るく美しい水中の情景を再現しようと考えました。
「マルケン塗り」とは、「白立ち上げ法」の一種で
ラッカーのホワイトの上から、アクリル塗料をうすく溶いて透過的に塗り
さらに凸部にホワイトでドライブラシをして、
再びエナメル塗料をうすく乗せて、パステルで仕上げるという技法です。

透過的に色をつけるならば、油彩の得意とする分野です。
ペトロールでうすめて、どれだけでも延ばすことができます。

海水色のフィルターのかかった色を
油彩を用いて、重色することで再現できまいかと挑みました。
色乗せ1
初期の頃は、ゆるゆると様子を見ながら色をつけていましたが・・・。
色乗せ2
グリーン系の色が、水中に見えないと不評を買い
思いっきりブルーを被せました。
(薄い色を被せる=うすく色を乗せる=透過的に塗る=重色=フィルタリング。
フィルタリングという語は、本来この意味で外国人モデラーは使ったのだろうと推測しますが
日本では、特定の技法を指す言葉としての使い方が定着していますので、あえて使わないようにしています)
色乗せ3
ポスカホワイトにて、斑点を付けます。
ポスカ1
とにかく一見して美しいと感じる海中のドラマにしたかったので
一度に濃い色を塗ることはせず
重色に次ぐ重色を繰り返し、なんとかすることを目指しました。
前段階

途中から思惑を外れ、
結果的に最初の画像のようになってしまったのです(汗)。

テーマ:模型・プラモデル・フィギュア製作日記 - ジャンル:趣味・実用

コメント
この記事へのコメント
にごったエメラルドのみずですか。よく
いわれてますよね。まあ~はすごくきれいですよね。にごった水はどこらへんで
そうおもいますか?
2010/01/04 (月) 23:16:56 | URL | いちご #-[ 編集]
新年早々ぶっとび映像ありがとうございますw!
何でしょう、この深い色彩・・・
この作例は本当に新鮮です。
何時か何処かで試してみたいですが、3種類の塗料で塗り重ねるんですよね?
今の自分には厳しいですw。
2010/01/05 (火) 18:41:52 | URL | ピカ #-[ 編集]
遅ればせながら
明けましておめでとうございます。
ご来訪ありがとうございました。
ところで、海に沈んだシャーマンの写真を見たことがあり、面白い題材だとは思いましたが手を出す勇気はありませんでした。
昔ダイビングをしてたのですが、下地の白い砂の反射と相まって浅い海中で太陽光が降り注いでいる絶妙な色合いが再現されてますねー。
2010/01/05 (火) 19:51:36 | URL | Hyatt #-[ 編集]
錆びが・・・
今晩は宮崎さん。
熱帯系の海の中の様なエメラルド!って感じですね~。
でも錆びが・・・錆がな~~~~い!!!
錆と言えば宮崎さん、宮崎さんと言えば錆び!
今年は脱錆びなのでしょうか・・・そんな事はないか・・・(笑)
海中にある金属を引き上げ空気に触れると一気に錆びると言うのは本当なのでしょうか。

この後は海水をどう表現するのか・・・海水なしで海水があるかの様に表現するのか・・・楽しみです。

それからヒロナリさん宮崎さんとのコラボ参加第一候補は4号潜水戦車に決定しましたので宜しくお願い致します。
2010/01/06 (水) 20:08:17 | URL | Hans=Sheaver #-[ 編集]
いちごさんへ
う~んよくわからないんですが、
南方の海底にへんてこりんな格好で
静かに眠るチハを
きれいな色で表現しようと思って努力してみたんですが
車体色は、濁らせた方がリアルに感じたんです。
2010/01/06 (水) 20:35:40 | URL | 宮崎 #-[ 編集]
ピカさんへ
新鮮な色彩でしょう?
戦車をこんな色で塗る人はそうはいないだろうと思って作ってます。

リアリティを追求しない作り方をするならば
どんな方向でもアリでしょう。
だったら少なくともオリジナリティがなければ
面白くも何ともないじゃないか
という主張を込めた作例です。

この塗り方は
やってみれば、ピカさんにだってできます!
というか、ピカさんの好きなように塗ればよいのです。
表面に激しい凹凸、おびただしい突起物のある作品を塗られたことはありますでしょうか。
立体物の造形だけで、かなりの雰囲気が出るものなんです。
「色」も大事なんですが
立体的な「テクスチャー」は、それにも増してすごく大事なんです。
2010/01/06 (水) 20:48:57 | URL | 宮崎 #-[ 編集]
Hyattさんへ
ダイビングをされていましたか!?
実際やられていた方には
この作品のウソがすぐバレてしまいますね!

そう、浅い海底の色合いなんです。
浅い海底でありながら、チハがこの格好で立っているのは、台風その他の影響からありえないんですよね。

波の影響を受けない深さの海底の情景の設定なのですが
深い海の色が出せなくて、困っているのです。

かくなるうえは、設定をこじつけるしかないでしょうか(笑)。
2010/01/06 (水) 20:55:51 | URL | 宮崎 #-[ 編集]
Hans=Sheaver さんへ
これは、色だけで海水があるように見せる設定です。
チハは、もちろん錆びています。
錆びている色に、海水色のフィルターがかかっているわけなんです。
こうして口で説明しなければならないこと自体が、この作品が成功していないことを証明していますね(苦笑)。

この夏は、海水に鉄片を浸けてみて実験してみたいところですね。
2010/01/06 (水) 21:01:36 | URL | 宮崎 #-[ 編集]
神秘的な素敵な作品です
宮崎さん!おはようございます。
お写真拝見いたしました。
凄い神秘的な、素晴らしい作品ですね!
澄んだ色の作品も素敵ですが、
くすんだ感じの仕上がりの方がReal間がましていて、私は好きです。
宮崎さんはどんな雰囲気でも自在に操る事が出来る、本当に凄い人なんですね(*^。^*)
この作品は新たな宮崎ワールドを見せていただきた感じで、とても新鮮でした。
錆がないのが少し寂しい気もしますが、
錆のない宮崎作品もとても素敵です。
今年もたくさん宮崎さんの作品がみられる事を楽しみにしています。
私も戦車作り頑張りますので、また色々ご指導下さいね(#^.^#)
2010/01/07 (木) 08:58:35 | URL | かおり #UTTqB9Tc[ 編集]
アケオメです~
ようやく完成間近ですね。
AFVの会で「チハ作っていますよ」と言われていたのがこうなったのですね。
ビネットかジオラマ風にしあげられるんでしょうけど、いっそ超小型のアクリル水槽に透明レジン入れて沈めてしまうのもありかなと。
2010/01/09 (土) 04:05:44 | URL | あきら式改 #z.Jczy7U[ 編集]
かおりさんへ
画一的な表現を脱して
いままでに使ったことのない色を使っての表現に、ちょっと苦戦しています。
グリーンのフィルターがかかった世界を
どこまでそれらしく表現できるか
自分でもたのしみなんです。
2010/01/11 (月) 22:33:25 | URL | 宮崎 #-[ 編集]
あきら式改さんへ
あけおめです。
物質としての海水は無しに
海中の表現をしてみようと思っています。

突拍子もない色なので
しばらくみていると、すぐ目が自動的に補正をかけてしまい、
どんな見え方をしているのか客観的にわからなくなってしまいます。

乾燥にも時間を取られるのが製作の遅れを助長しています。

待ち時間には、別のをいじってみたりはしていますけどね。
2010/01/11 (月) 22:39:19 | URL | 宮崎 #-[ 編集]
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