戦車模型 AFV fun
それは男の憧れる力の象徴。無敵の装甲は、びくともしない不動心へのあこがれ。鋼鉄のキャタピラは信念を曲げず困難を乗り越え突き進む哲学の具現。        
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2011第14回九州AFVの会レポ(鋼鉄の車輌編)
まずはカークさんの作品。
「最近作ってないんです」と言っていながら「作ってるじゃないかー!」なシャーマン雪のジオラマ。
常にあるレベルの作品に仕上げてくるところはさすがです。
カークシャーマン
九州AFVの会では、ジオラマ作品ばかりが金銀銅を受賞しましたので、
恵まれない単品モデラーのために、個人的に単品作品に賞を付けたいと思います。

ゴールドプライズはこちらの八九式中戦車。
金賞
わたしのような汚しマニアが見るとほとんどの作品は汚し不足に見えますが、
この作品は不思議と不足感を感じさせません。
この記事の後半に出て来る38tや八九式と比べると、きちんと汚しが入っているのがわかります。
それでいて品位を保っており、丁寧な仕事ぶりが、作者の精神性の高さを感じさせました。
金賞2
汚れていながらクリーンな印象。情報量を盛り込みながら高潔さを保つ。
このような相反する要素を上手く盛り込んだ仕上げは、もっとも一般的に好まれるタイプの作品と言えるでしょう。
すばらしい出来だと感じ入りました。
ただ、この日本的な「自己主張のない高品質」だけでは不完全というもので、独自の個性やメッセージの盛り込み方を研究することが、おなじようなレベルの高い作品に囲まれたときでも埋もれない道でしょう。

このKVもおそらく同じ作者の手によるものだと思います(作品カード見てないもので (汗)隣にありましたし)。
kv
汚してても、キタナく見せない傾向が共通していると思います。
kkv

シルバープライズは、こちらのドラゴンワゴンです。
ドラゴンワゴン2
日中の野外における車輌のたたずまいを見事に室内で再現することに成功しています。
ドラゴンワゴン3
明度、彩度のコントロールがすばらしく、「外で見たらこんな風に見えるだろうな」という印象そのままです。
自然でわからないのですが、ちゃんと上面と側面では明度を変えてあるのです。
ドラゴンシャーマン
すぐれた単品作品は、空気感や日差しまで感じさせることで、情景を見るものに想像させる。
つまり、情景を作らないで情景を見せるエア・ジオラマ作品と言えるのです。
ドラゴンワゴン
ゴールドにならなかったのは、わずかに細部の仕上げに「本体がデカ過ぎて時間が足りなかったのかな」と思わせる粗さが垣間見えたからです。
ドラゴンワゴン4

ブロンズプライズは、内部まで塗り込まれたキングタイガーです(1/16)。
yockeyタイガー内部
全体像の写真がなくて「オーマイガー!!」なのですが、変に強調した色の表現もなく、「実物のキングタイガーはこうであったろうな」という存在を十分に予見させる作品でした。
カラーモジュレーションのような明暗拡張塗装も、多重剥ぎ塗装も自然なカタチで投入されており
奇をてらわないまっすぐな作品だと思います。
ただ、展示会場においては「あまりに自然なリアルは見過ごされてしまい、ちょっとやらせっぽいリアルの方が評価されるのかな」と今回思いました。
yockeyタイガー
シルバーにならなかったのは、サビ色の選定にもう一工夫余地がある部分です。
さらに他を圧倒する光る「何か」をまとわせることが出来たらゴールドかもしれません。


つづきは下をクリックしてどうぞ。
特別賞として「勇気があるで賞」です。
トラック
「テクスチャーペイントを塗っただけ」と言ってバカにできないものがあります。
この塗装は、ふつうの人には出来ないはずです。
トラック2
誰も作れないものが作れるということは、それだけで意味があります。
とにかく強烈でもっとも印象的な作品でした。
ゴールドの作品を軽く超えてしまう存在感を放っていました。
トラック3

特別賞として、1/1 シュツルムタイガー砲弾です。
砲弾
原寸大で見ると、ドイツ軍がいかにアホだったかがわかります。

特別賞として、パンツァーフェリーです。
装甲フェリー
汚しなしで許せてしまうデザインのパワーに負けました。
装甲フェリー2
高度に抽象化した戦車模型の表現の可能性もあるのではないでしょうか。
道具というものは、すべからくシンプルでクリーンで合理的であるべきです。
兵器とて例外ではないはず。
だとすれば、矛盾なく納得できる表現の方法もあるかもしれません。
パンツアーフェリーの場合は、シンプルで近代的な形状も有利にはたらいていると思います。
会場では、これだけがアップル製品で、他はWindows機のように見えてしまいました。

もうひとつ特別賞として、もともと右利きだった人が右半身不随になり、左手一本で作ったジオラマ作品に登場させている自走砲です。
左手一本
どうもカステンのキャタを履いているように見えるのですが、アンビリーバブルです。

ここからは、作品の中に盛り込まれた個別のテクニックについて見ていきましょう。

E.dankeさんのカラーコントラストによる強調テクニック。
グリーン系の背景に、主題の赤い彗星を配置。
コメット

毎回マニアックな車輌を持ち込むあきら式改さん。
今回はBM8-24自走ロケット砲だそうです。
あきら式改
無言の主張は「おまえ、こんなの知らないだろー」でしょう。

はらぺこさんの「やるじゃないかー」な延焼表現。
はらぺこさん

半可久斎さんの繊細なキズ入り砲塔。
はんかくさい砲塔

絵画のような世界観を提供するマルケン塗りのジオラマ。
独特の空気感が強烈な個性となっています。
マルケン塗り
顔の見えない高品質ばかりでなく、個性というものがもっと評価されても良いように思います。

古賀さんの剥ぎ塗装。
とくにオーバーとは感じませんでした。
古賀88
観光地を思わせる遊びの要素を加えてあるところがすばらしい。
古賀88f

yockeyさんはヘアスプレーによる剥ぎ塗装の「塗膜の段差が気になる」と言われていました。
yockeyヤークトタイガー

ところが、段差をあえて強調するような表現さえ、展示会場では「おもしろい表現」に見えてしまいます。
大胆剥ぎ塗装

全体をダイナミックな表現ばかりで終始してしまうと、なんとなく荒っぽいとかヘタだという印象につながってしまうようです。
繊細で丁寧な部分も見せた方が良いかもしれません。
ダイナミック

おもしろい車輌です。
汚しに関しては不足です。
汚し不足

新製品をそつなく組んで、そつなく塗装してあります。
asu85
フェンダーのところだけはヤバいですが、この製品の組み立て上のウイークポイント的な部分なのでしょうか。
asu

けっこう大胆なフィルタリングで、ライブ感のあるソ連重戦車の隊列でした。
is

isu

isu2

isu3

isu4

E-100の装甲は意外と情報量が多いです。
100e

ゴールドプライズと同じような色でありながら、明らかな不足感を感じる塗装です。
38t

オントスにも不足感を感じます。
オントス

新製品カミです。
カミ
これがドライブラシというやつですか。
ドライブラシカミ
さらに仕上げの続きが必要なように感じます。

こちらはウォッシュとパステルでしょうか。
不足感があります。
ウォッシュとドライブラシ
キャタピラのハルレッド的な色は、けっしてサビの色とは言えません。
もしサビの色として使われているのならばですが。

エアブラシ仕上げのT28。シャドウとハイライトは入ってますが、まだここで終わるところじゃない感があります。
エアブラシT28
エアブラシは極端に情報量の減る均一な塗装面を提供しますので、それなりに何かを加えてあげないと面白味が少ないのです。


こちらもエアブラシ仕上げのトラック。
グラデーションによる色味の変化は持たせてあります。
エアブラシ仕上げ
エアブラシの弱点、粉っぽさがあります。
これが全体に均一に広がっているだけの表現ではあまりに情報量不足と感じられます。
エアブラシ仕上げ2

ディアナです。ミグのディアナとちがうのはカラーモジュレーションが採用されておらず、全体がダークなところです。
ディアナ
カラーモジュレーションの概念の普及で、上面の明るい作品が多く見られるのではないかと予想していましたが、意外に従来の塗装法のままの作品が多く驚きました。
ディアナ2
ミグの実演を見学した方の話を伺いましたが、「ミグのガールフレンドの胸の谷間しか目に入らなかった」そうです。
なるほど、技術の普及には思いもよらない障害があるのですね。

タミヤ賞のT-62ですが、ボックスアートと完璧に色合わせしましたというところ(だけ)が売りでしょうか。
全体があまりに平坦な色合いに見えてしまいました。
工作の手も入っているようでもありますが。
タミヤ賞
色合わせに使ったボックスアートと並べて展示するならば、砲身の先は「青」で塗って欲しかった。
タミヤ賞T62
なぜならそのボックスアートの砲身部分は紫外線褪色で青に変色していたからです。
それが「ひねり」とアクセントとしておもしろさを加えることになったのではないかと思います。

ハーレーです。
オートバイ

久留米ナンバーのバスです。
バス

しっとりモイスト感。うるおいのスミ入れ。
ホコリが欲しくなります。
しっとりウォッシュ

こちらは乾いたザラザラ感。
オイルが欲しくなります。
金属感の欠如を一見して感じます。
金属感の欠如

楽しみましたね、というところが好感持てます。
楽しみましたね

とことんやって見えてくるものもありますから、やった方が良いです。
可能性

可能性2

その他、超絶バイク職人Hyatt さんの作品などもあったのですが
ボックスアートの再現のため後ろ向きで
草やフィギュアのかげに隠れて、その魅力がわからないようになっていました。
残念。

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コメント
この記事へのコメント
夜分、どうも!
フォーラムにこんなに深夜『いいね』がはいってびっくり。
宮崎さんも夜がた人間なんですね?
さて、AFVの会の写真、皆レベルが高いのに驚きです。
東京AFVの会〜関東圏はコンペ等が多いので作品が分散化してしまい、正直今ひとつの感があるのですが、地方だとAFVの会のみにターゲットを絞って、凄腕の方々が参加しているのでしょうか。まぁ、「上には上がいる」我々もうかうかしてられません。。。
2011/10/28 (金) 04:48:20 | URL | dickermax #X.NmPtlw[ 編集]
dickermax さんへ
おはようございます。
いえいえ、今朝は早起きでございます。
ちょっと仕事が入ったもので。

レベル高いですかー?
それほどでもないと思われそうだと感じてアップしてました。

展示会参加四回目にして気付きましたが
やはりあちこちの展示会に精力的に参加して
すばらしい作品を数多く見て
目を肥やしている方がうまいですね。

2011/10/28 (金) 05:00:33 | URL | 宮崎一誠 #-[ 編集]
ブツ撮りの腕前あげましたねぇ・・・
ブツ撮りの腕前あげましたねぇ・・・v-9

2011/10/28 (金) 10:36:05 | URL | iChamaru #GV3LfJa6[ 編集]
iChamaruさんへ
そ、そうですか。
ありがとうございますv-315
2011/10/29 (土) 14:03:08 | URL | 宮崎一誠 #-[ 編集]
銅賞ですって!どうしよう(^^)
こんにちは!
宮崎基準による銅賞、身に余る光栄でございます!
今回の目標「目立つ!」ですが、会場でマイクで名前を呼ばれてしまうという別な意味で大いに目立ってしまい、ちょっとこっぱずかしい思いもした作品ですが、現在の私のすべてをぶつけることができた作品だと思っています。

錆なんですよね~。
実は今回の1/16キングタイガーにはあまり錆表現は加えておりません。
放置車両ではなく、生きた車両ならば錆はそんなに浮いてないはずだ!というのもあるのですが、なぜか私が錆として加えた色が、なぜかピンクに落ち着いてしまうため、逃げに走ったというところもあります。
色使いが単調なのもあるのでしょうが、錆はまさに今後の課題です。
なので、AFVの会で頂いた「Theたんく」は骨の髄まで研究材料にさせていただきますね!
2011/10/30 (日) 17:56:09 | URL | yockey #-[ 編集]
yockeyさんへ
ありがとうございます。

サビの有り様も多種多様ですので、
ひとつの参考としてお使いくださいませ。
2011/10/31 (月) 20:18:32 | URL | 宮崎一誠 #-[ 編集]
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