戦車模型 AFV fun
それは男の憧れる力の象徴。無敵の装甲は、びくともしない不動心へのあこがれ。鋼鉄のキャタピラは信念を曲げず困難を乗り越え突き進む哲学の具現。        
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筆で塗るといふ事
模型の塗装というものは、原則として出来る限り「塗膜を薄く」塗るものだと思います。
みなさんもそう思われているはずです。
したがって、塗膜の厚みに変化が出やすく、厚塗りになりがちな筆塗りよりも
薄く、均一に仕上がるエアブラシの方が有利です。

また、
塗膜の厚みの変化は、
1)色むら 
2)物理的な凹凸としてのハケ目 
などとして現れます。

これらを筆塗りで完全に根絶することはむずかしいです。
それゆえ均質な美しい仕上がりを求めるならば、エアブラシは必須です。

ですが、わたしはエアブラシを使っていません。
そのことは、とうぜん弱点だと感じていました。

ところがここにきて
弱点だと思っていたことが、長所なのではないかと思うようになりました。
それは「筆で塗った方が、リアルになる」ことがわかったからです。
それと同時に「作家性が付与しやすい」という利点もありました。

前者に関しての考察は、「物体の表面の情報量とリアリティ」の問題です。

エアブラシできれいに塗られた模型でリアリティある作品が皆無なのはどういうわけでしょうか?

なぜウエザリングなるものを施せば、少しなりとも本物っぽくなるのでしょうか?

均一な塗装面ということは情報量が少ないということです。
極端に情報量の少ない物体は、どうやらミニチュアにしか見えないようなのです。
というのは
現実の巨大な物体は、同じ色に塗られた面であっても、考えているよりも多くの情報量を含んでいます。
光の反射や空や樹々の写り込み、塗装の褪色、かすかな汚れなどの「変数」が、
はっきりと認識できないほどのわずかな変化(たとえば0.001~0.09などの値)として組み合わさって、無限の表情を作り出しているのです。
意識できていなくとも無意識にそのちがいを脳は判断しています。
「どうやらこれは小さな物体だ」と。

そこで脳をだます必要があります。
大きな物体であるかのように錯覚させるのです。
ここでは、筆を使った塗装術でその方法をご紹介します。
塗り始め
まず、下塗りをしますが、プライマーは使用しません。
塗装膜を厚くするのは原則に反しているからです。
ウエザリング工程によって嫌でも塗料は重なります。100パーセント隠れてしまう工程に意味を認められないのです。
また、エアブラシならいざ知らず、ラッカー塗料を筆塗りするとどうなるか?
経験ではプライマーが溶け出し、色が混濁してしまいました(トラウマ)。

さて、広い面積を塗るときは平筆を使うのが一般的です。
ですが、最近、平筆を手に取ることはほとんどなくなりました。
どうしても手が別の筆を選んでしまうのです。
タミヤのモデリングブラシも持っていましたが、わたしの感覚では筆が硬すぎるように思います。
これは何の筆だか忘れました。
マークも消えてしまっています。
平筆
塗料というのは水よりもわずかに粘性をもった柔らかい液体です。
これをどの程度の圧力で引き延ばすのか、実感として確かめた方がよいと思います。
硬いフォークのような筆で引っ掻けば、そりゃムラになります。
わたしは柔らかい筆が好きです。
丸筆
硬い筆でも、やり方によっては使えます。
30度ぐらいの浅い角度で圧力を加えず塗るのです。
または、先っぽだけの比較的柔らかい部分だけを使うのです。

今回は、条件の悪い「大きすぎる平筆」を使ってシルバーを下塗りしてみます。
基本は「一定方向に塗る」ことです。
具体的には「上から下」もしくは「下から上」への「タテ」方向です。
そして、もうひとつは「形状に沿う」ことです。
塗る
アイランド型の障害物は、いったん周囲に色をまわしてから「タテ」に塗ります。
まあ、テキトーにね。
ルーバーやスリットなどは、目に沿うように塗るしかないです。
逆らわないことです。
突起に囲まれた狭い部分などは、逆らわないように「ヨコ」に塗ることも必要になります。
苦肉の策であり、苦渋の決断です。
塗りムラ
「タテ」と「ヨコ」の塗りを直交させて重ね塗りしても汚くなります。
やってみておぞましいと感じる感性は大切です。
「タテ」の塗りムラは、「タテ」に塗って消してください。

さて、出来ました。
ものすごく塗りムラがあるように見えますが、実物ではそれほどではありません。
下塗りは、こんなものでいいんです。
塗りムラ2
次回以降につづく。

テーマ:模型・プラモデル・フィギュア製作日記 - ジャンル:趣味・実用

コメント
この記事へのコメント
こんばんは。
ちょっと前なんですが、Ma.k.を作ったとき世間では筆塗りが主流だそうなので初めてやってみました。
しかし、結果的には厚すぎた。要するにコントロールというヤツができなかったということなんでしょうけど。
再びエアブラシに戻ったのですけどね。以来、ブラシと筆塗りの間をウロウロとしています。
エアブラシのはキレイに仕上げるのには向いてはいると思うは思うのですが、リアルとか深い仕上げにするのは結局は筆塗りに行き着くと思うのです。ブラシを巧みに使う某ユーロモデラーもフィルタリング時は筆を使う。
最近、ブラシで仕上げたものに再度筆でタッチを加えたのですがコチラの方がよりよい気がします。やはり筆こそがリアルにつながるアイテムなのではないかなぁと思うこのごろです。そんな今の自分ですので今回からの記事ジツに興味深いです。

別に質問なんですけど、戦車模型って経験が皆無なんですね。初めて作るにはスケールはどのようなものがよいでしょうか?おすすめのキットってありますでしょうか?

あと、気が付けばリンクフリーと書いてあったのでリンクさせて頂きます。
よろしくお願いします。

2012/02/03 (金) 23:40:11 | URL | チアキ・バチスタ!! #-[ 編集]
筆塗り専門です
筆、むつかしいとずっと思っています。やればやるほど奥が深くて、学ぶことがたくさんあるなと。

でも、「こんなものでいいんです。」という言葉でああそうだったと思いました。

結局、この言葉にちょっぴり向上心を混ぜて作品づくりを積み重ね、経験値を上げていけば、自然と上達するんですよね。筆塗装に限りませんけれどね。

次回以降にも期待しています。
2012/02/03 (金) 23:56:49 | URL | TAKA #GCA3nAmE[ 編集]
チアキ・バチスタ!! さんへ
リンクありがとうございます!

絶対、筆でなければならないってことは
ないと思ってます。
ただ、エアブラシで基本塗装を済ませてもウエザリング過程では筆を使わざるを得ませんから、行き着く方向はおなじだろうと思います。
いろいろ試してみられているチアキ・バチスタ!! さんの姿勢はやがて実を結ぶときがくるでしょう。

戦車模型をやるなら1/35です。
塗装を試してみたいと思われるならば
組み立てが手間要らずの製品がいいです。
とはいえ、バンダイのプラモデルよりもはるかに手は要りますがね。
それに戦車はキャタピラが命ですので
高価なアフターパーツを必要とせず、リアルなキャタピラが同梱されているものが良いと思います。
モチベーションが第一ですので
好きな車輌、かっこいいと思う車輌のキットで
比較的最近のものを選ばれてはどうでしょう。

2012/02/04 (土) 21:29:14 | URL | 宮崎一誠 #-[ 編集]
TAKA さんへ
コメントありがとうございます!

TAKA さんも筆塗り専門でしたか!?
極めようとすれば、奥が深くておもしろいですよねー。
筆を卒業して、いつかエアブラシも使ってみようと思っていたのですが、
あまりの奥深さにいつまで経っても出口が見えない状況です(笑)。
こんなに楽しめるとは思ってもみませんでした。
2012/02/04 (土) 21:33:55 | URL | 宮崎一誠 #-[ 編集]
お晩です。筆塗りですか…宮崎さんの感性(視覚、空間イメージ、色彩虹彩知識、触覚)などが、半端ない領域にあるので拝読していて面白いですね。

筆は深いです。筆は手の延長だと思います。ある意味「指先」と同じ…と脳は捉えているように思えますね。
2012/02/08 (水) 00:21:29 | URL | チャン家のママ #-[ 編集]
筆塗りは気持ちいい
お久しぶりです。

横山センセ曰く、「筆塗りの筆跡が微妙な鉄板のゆがみが表現できるのでよりリアルになる。」
なるほどなと。

形にそってタッチをつけるのはほんとにおっしゃるとおりで、
これをすることで立体が強調されるんですよね。

厚塗りを防ぐ方法は、シンナーで薄めて塗る。だと思います。
僕はラッカーをエアブラシで塗るときくらい薄めて塗っています。

筆のタッチは後からつけるのではなく、
最初につけておいて重ね塗りするほどに
消していくようなイメージで塗っています。

そして最後にエナメルでウエザリングムラを作ることで、
ラッカーのムラをコントロールしています。
塗りムラを消したいときは消す、残したいときは残す。

そんな感じかな?

相変わらず文章下手くそでごめんなさい。
2012/02/09 (木) 16:56:57 | URL | あに #V8JG6pNI[ 編集]
チャン家のママさんへ
コメント遅くなってしまいました(汗)!

ありがとうございます!
おっしゃる通り筆は手の延長ですね!!
触感というものを大切にしています。
塗料を延ばすときの、滑り具合が塗料の種類、濃度、気温、キットの材質などで異なります。

これからもよろしくお願いします。
2012/02/10 (金) 19:26:39 | URL | 宮崎一誠 #-[ 編集]
あにさんへ
門外不出の秘伝のあにさんの塗装法を
惜しげもなく公開してくださってありがとうございます!
これは、この記事は永久保存板になりますね。

ううーん、とても勉強になります。

同じようなことをしていても、それぞれにちがいがあるものですよね。

百人いれば、百通りの塗り方があるような奥深さ。
これぞおもしろさの理由でしょう。
2012/02/10 (金) 19:33:49 | URL | 宮崎一誠 #-[ 編集]
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