
『・・・・、「民」という字の語源には、残酷な意味がある。
『漢字源』によれば、
〈目を針で刺すさまを描いたもので、目を針で見えなくした奴隷をあらわす。
(中略)物のわからない多くの人々、支配下におかれる人々の意となる〉
と、述べてある。
国民の民、というのは、そういう意味なのだ。だから私は「民」という字が好きではない。人民といういい方も、民主主義という言葉も、なんとなく嫌いである。
国は、民の目に針をさす存在である。「知らしむべからず」というのは、古代から国家統治の原点だったといっていい。』
五木寛之著『下山の思想』(2011)幻冬舎新書より

色情報を減らしてモノクロにするだけで、それらしくなる。
コントラストを強くして、ハイライトを飛ばし暗部をつぶせば、さらにそれらしく見えたりする。
情報のすべてを与えないことで、人の判断を狂わすことができるのは事実です。
嘘をつくわけではない。
だが、隠すことで、結果、判断を間違ってしまうことが起こるのです。

特定秘密保護法案も、ほんとうに必要ならばもっと説得に十分議論を尽くせばよいのにと思います。
数の暴力でごり押ししてあわてて成立させること自体に、なんだかうさんくささを感じるのです。
できてしまえば、いつのまにか知らないうちに、法改正を繰り返して、恐ろしい法律に変質させてしまうのではないかと、懸念しています。
『漢字源』によれば、
〈目を針で刺すさまを描いたもので、目を針で見えなくした奴隷をあらわす。
(中略)物のわからない多くの人々、支配下におかれる人々の意となる〉
と、述べてある。
国民の民、というのは、そういう意味なのだ。だから私は「民」という字が好きではない。人民といういい方も、民主主義という言葉も、なんとなく嫌いである。
国は、民の目に針をさす存在である。「知らしむべからず」というのは、古代から国家統治の原点だったといっていい。』
五木寛之著『下山の思想』(2011)幻冬舎新書より

色情報を減らしてモノクロにするだけで、それらしくなる。
コントラストを強くして、ハイライトを飛ばし暗部をつぶせば、さらにそれらしく見えたりする。
情報のすべてを与えないことで、人の判断を狂わすことができるのは事実です。
嘘をつくわけではない。
だが、隠すことで、結果、判断を間違ってしまうことが起こるのです。

特定秘密保護法案も、ほんとうに必要ならばもっと説得に十分議論を尽くせばよいのにと思います。
数の暴力でごり押ししてあわてて成立させること自体に、なんだかうさんくささを感じるのです。
できてしまえば、いつのまにか知らないうちに、法改正を繰り返して、恐ろしい法律に変質させてしまうのではないかと、懸念しています。

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