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戦車模型 AFV fun
それは男の憧れる力の象徴。無敵の装甲は、びくともしない不動心へのあこがれ。鋼鉄のキャタピラは信念を曲げず困難を乗り越え突き進む哲学の具現。        
パンサーD型 ウエザリング開始
アルミホイルはきわめて色乗りが悪いので、金属用プライマーを塗っておきます。
プロトタイプパンサー96
調色した色をラッカー溶剤で塗ります。
当然、盛り上がったところには色が乗りにくいので、このあとさらに重ね塗りをしました。
プロトタイプパンサー97
それでも十分とは言えないので、さらにアクリル系で塗ります。タミヤアクリルのつや消しの強さは、布の質感にはもってこいです。
プロトタイプパンサー98いつの間にか、キューポラが失くなっていました。どんなに探しても見つからない。こんなに大きな部品がなぜだ! 仕方がないのでドラゴンのキットから調達しました。このパーツ、結構手間がかかるんだよ(T . T)

ここからは、車体の塗装です。
新車に近い車両をどのように汚すか?これは現用戦車などでも頭を悩ます問題ですが、汚れていないと思うのは単なる思い込み=先入観というもので、アスファルトの上を走る自動車でさえ一ヶ月洗車しなければ、それなりに汚れてしまいます。いわんや未舗装を走る戦車がホコリや泥と無縁でいられましょうか。

フラットホワイトを水で薄めて、垂直面および斜めの面にレインマーカー的にフィルターしました。
これによって情報量が増えると同時に、カラーフィルターするときの発色を上げる効果が狙えます。
プロトタイプパンサー99

さあ、今日と明日でなんとか塗りあげてしまわねばなりません。

展示会に出すといふこと
ついに九州AFVの会まで一週間を切りました。
展示会に自分の作品を出展するということはどんな意味を持つのでしょう。

それは自分の作品に対する客観性を手にいれることに尽きると思います。
自分の部屋や作業場の中だけで完結する世界は、ネットや本でいかに情報を取り入れようとも、自分だけの王国であるといえます。
どういうわけだか、バーチャルな比較だけでは自分の世界からはみ出すことが困難なようなのです。
(そこは自己で完結する幸せな世界でもあるのですが)

実際に他者の作品の中に自分の作品を置いてみる。
これがじつにセンス・オブ・ワンダーな体験なんです。
工作の仕方が、塗装が、力の入れどころが、もうじつに様々なのですね。
自分の考えとはまったく異なる「モノ」がそこにはいっぱいある。
ありていに言えば異星人の作品群に紛れ込んだかのような感覚があるわけです。
「ああ、作り方って星の数ほどあるんだな」
自分の考えだけが唯一正しい制作思想であるとは言えないことに気づかされる。
これがおもしろいのです。
こころに新しい風が吹いてくるのです。
こんな体験、みなさんもいかが?

さあ、渾身の作品を一個だけでもよいから置いてみようではありませんか。
そこから開けてくる新しい世界や、新しい思いをまた次の作品にぶつけてみてはいかがでしょう。


さて、塗装の続きです。
シルバーの上から、スカイグレイに似た色を車体色として塗装しました。
スカイグレイより明度がやや高く、彩度もすこし高めの青みがかったグレイです。
青みをすこし増した色を後付けの小さなパーツには塗っていますので、全体としてはツートン仕上げとなっています。
進捗パンサーd2
小さなパーツの中では、ボッシュライトに手がかかりました。
通常のボッシュライトの開口部とはやや形状が異なるスリットになっていると判断しましたので、それの再現に努めました。

砲身と防盾にかけられたシートを再現しようとしています。
使用したのは、タバコの箱の内側にあるアルミ紙です。
進捗パンサーd
砲身部分はこのままで良しとしますが、防盾部は、アルミ紙の反力があってうまく形ができません。
材料をアルミ箔に変更してやってみようと思います。

シルバー立ち上げ
OVM取り付け金具ベースは、車体に接着してからヤスリました。
塗るパンディ3

どうにも塗装を始めないと気分が乗ってこないので、この状態で塗り始めます。
副次的な効果として、細かいところまで完成させても、塗装中に壊れてしまい作り直しになる二度手間を避けることもできます。
キャタピララックには最初、失望させられましたが、意外に正確なのかもと考えを改め、タミヤ純正を削り込むことで対応しました。
塗るパンディ2

ラッカー系で下塗りをおこないます。
今回は「アルミ」を使ってみました。シルバー立ち上げということになります。
塗るパンディ
下地の色は、かならず上塗りに影響を与えます。
暗い色を塗ってしまうと、どうしても上塗りの発色は抑えられてしまいます。
ホワイト立ち上げは、四号対空戦車で試みている最中です。
明るめの金属色という選択からアルミを塗ってみました。


実存
白立ち上げの塗装では、手に触れて上塗りの色がこすれ落ちたりする場合、当然ながらエッジが白色で現れてきます。
これがなんとなく実存感をそこなう雰囲気なのです。
もちろん、水彩画のように淡い色彩で浮遊感をもった仕上げにすることも面白味のひとつですが、今回はもうちょっとしっかりした「ある」感が欲しいと感じました。
それゆえ、OVM取り付け金具を改造したのを機にシルバーで各所を塗りました。
ボルトの頭やエッジ、突き出ているところなど。
金属感4号対空戦車
上がっていた完成度がまた振り出しに戻ってしまいました。
コンカラーのアイドラーホイールとスプロケットホイール
よく見るとまったくちがうことが判明。
ドラゴン社は綿密なリサーチがされている製品である信頼感があって、基本的なところはそのまま素直に組んでいたのですが、アイドラーホイールはあまりにもちがうじゃんということで、彫塑にてコツコツ整形。
コンカラーアイドラー
スプロケットのスポークも細く削りました。
巨大戦車であることを印象付けるためには、各所を細く作ることが大事だと思っています。
コンカラースプロケット
人は見た目が大事、ならば模型も見た目が大事
もうすぐ完成のグンゼ、パンサーです。
あとは、細部の微修正を残すだけとなりました。
この作業は瑕疵を丁寧につぶしていくだけです。
ということは、大方の印象といったものは今後ほとんど変化のないものになります。
お尻のパンサー
これの意味するところは、作品の魅力というのは「塗装工程の比較的初期の段階で決まってしまう」と言えるのではないでしょうか。
(アクセント色で一発逆転ということもある?)
完成間近パンサー
したがって全体の色合いや配色の構成といった大きく作品を変える要素は、よくよく最初にその構成を頭の中で組み立ててから塗るべきだということになります。
(わたしのように偶然から有を生む行き当たりばったりの塗装を楽しむ方法論も、それはそれであってしかるべきです)
(なかには、ウエザリング工程で全体の印象を180度転換させるような塗装法もあります)
通常であれば、カラーモジュレーションのような効果を施した段階で、ほぼ完成図は想像できるはずです。

後工程のウエザリングとは基本的には汚しであって、そこでの巧さは大きく評価される要素ではあるものの、ベースの構成を変化させるものではありません。
ウエザリングだけに重要度をおく塗装が、しだいに変化を見せているのが近年の傾向だと言えるのではないでしょうか。

完成間近パンサー2
非常に低い彩度で塗り上げた車両の唯一のアクセントは、炎上による煤けなのですが、
アクセントとなる差し色がブラックであるという仕上がりは成立するのか?

良心上の理由による参戦忌避
自分の古い作品については、塗装技術の拙さにおいて、もはや現在では見るに堪えませぬ。
それは、いっぽうで自分の進歩を自覚する瞬間でもあります。
そのためにどんな作品でも手元に残しているというわけです。
レオパルドへた
改善点
・砲身の布の部分をつや消しにすべき。
・濁ったライトを作り直す。
・砲塔の手すりはさらに細く。
・砲塔など各所エッジをシャープに出しておく。
・予備キャタピラなどのサビの色を改善。
・車体全体の明度を上げる。
・車体の塗装に光学的効果を取り入れる。
・塗装に絵画的要素を取り入れて演出する。
・汚し塗装の多重化、複雑化。
・キャタピラの塗装をリアルにする。



『 最後に、ジーンズに花柄のシャツを着た若い兵士が意見を述べた。人を殺さなければならないことをどう思うかと聞かれて、彼は言った。「ドイツやNATO加盟国が攻撃されたら、戦わなければならないと思う。だが、納得のいかない戦争なら、拒否するだろう。」
 彼は戦後のドイツ連邦共和国憲法のオーソドックスな解釈に執着していた。ドイツの徴兵制は、良心上の理由による参戦忌避を認められている。だから「あれは命令だった」は、もはや残虐行為のエクスキューズにならない。』

イアン・ブルマ著 『戦争の記憶日本人とドイツ人』(1994)TBSブリタニカより。


南アフリカに勝利する偉業
先日、ラグビーの日本代表が、南アフリカ戦で勝利しましたね。
歴史的偉業との見出しも踊りましたが、ラグビーのことをよく知らないわたしは今一つピンとくるものがありませんでした。
ところが、誰かが書いていたフラウ・ボウがボールに乗って、シャアの駆るジオングを倒したようなものという記述を読んでやっと腑に落ちました
これはすごいことだ!と。
それからネットを読み漁りました。

『南アフリカと言えば、世界に冠たる巨人国だ。他を圧する雄大な体格でボールを奪い、密集を制圧し、試合を支配する。世界王者・ニュージーランドと互角の対戦成績を残してきた唯一のライバルであるもうひとつのラグビー王国。ワールドカップでは2度の優勝を飾り、過去4敗しかしていない。』
『南アフリカは今世界ランキング3位で、たった8チームしか南アフリカを負かしたことはなく、それらの国も過去100年に1~2度レベルの話だ。』

『日本代表は、過去7度行われたすべてのワールドカップに出場してきたものの、勝利は1991年大会でジンバブエから奪った1勝のみという、世界ラグビーでは弱小国に甘んじてきた国だ。』
『歓迎式典で上映された過去のW杯での日本の映像について「ゴミ扱いされた」。式典で流された日本の映像は過去のW杯を振り返るもの。1勝しかしていない日本の敗北の歴史を物語っていたが、司会者は「素晴らしい映像」と“称賛”し「もう一度、見たいですか」』
『日本は24年前に1度勝ったことがあるだけ』

過去の実績など関係なく、前に進んでいく意思、強い心、あきらめない勇気が大切なんですね。
ラグビーは番狂わせのないスポーツだということですから、結果に見合う準備をきちんと積んできたということでしょう。
感動しました。
わたしがユーロミリテールでベストオブショウを取るのも夢ではないかもしれないと思わせてくれる出来事でした。
勢い付く四号対空戦車
ホルベインの油絵の具「ピンクブラウン」という色は、チューブから出した色は全き焦げ茶色なのですが、うすく塗り広げると彩度の高いクリアオレンジのようになる不思議な色です。
これを使ってあちこちにピンフィルターをかけています。
汚し塗装 パンサーG型グンゼ
汚し過程に突入します。
低彩度がテーマです。
このような状態になりました。
よごぱんタイトル
どうです、けっこうな低彩度になったじゃありませんか。
とっても、うすぼんやりしていて、模型作品としては魅力的じゃない状態です。

以下では、とりあえずここまでの過程をご紹介します。

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塗装テーマとデカール処理
グンゼのパンサーGの塗装テーマは、「低彩度」です。
4号対空戦車で彩度を上げるチャレンジをしていることから、逆の取り組みもやってみたくなったのです。

車体下部のロードホイールなどはあらかじめ塗っておいたものですが、塗装前の洗浄処理においてマイペット原液をスプレーしておいたら、アクリル塗装の部分がまだらにはげ落ちてしまいまいした。
下地色のアイアンが現れています。これはこれで味がありますので、利用しながら進めていきます。
でか1

ところで、今年の九州AFVの会は10月12日(月)であることをご存知でしょうか?
わたしはてっきり25日だと思い込んで、その予定で動いていました。
なんと2週間もスケジュールが早まって、てんてこまいです。
今年も傑作が集結するでしょうから、楽しみですね。

さあ、塗装の続きをご紹介しましょう。

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